こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
「受け口の改善はマウスピース矯正でできるの？」と悩んでいる患者さまもいるでしょう。マウスピース矯正では目立たず快適な治療が可能とされる一方、効果や治療期間、費用に疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。
本記事では、受け口とは何か、放置するとどのようなリスクがあるのかを明らかにし、マウスピース矯正による治療のメリット・デメリットを解説します。治療の実態を知ることで、理想の笑顔に近づくための一歩を踏み出しましょう。
矯正治療の中でも周囲に気づかれにくく快適なマウスピース矯正は、忙しい現代人にとって魅力的な選択肢です。ぜひ最後までご覧になって、矯正治療を選択するときの参考にしてください。
目次
受け口とは
受け口は、下顎の歯が上顎の歯に対して前方へ突出している状態です。歯科の専門分野では反対咬合や下顎前突と呼ばれます。
受け口を放置するリスク
受け口を放置するリスクは、以下のとおりです。
噛み合わせが乱れる
受け口が改善されないままだと歯並びが不均衡になり、噛む際に必要な力の分散がうまく行われなくなります。その結果、食事の際にしっかりと咀嚼できず、歯や顎に過剰な負担がかかる恐れがあります。
長期間この状態が続くと、顎関節の痛みや顔全体のバランスが崩れて日常生活に支障をきたすかもしれません。早めに対策する必要があるでしょう。
発音が不明瞭になる
受け口を放置すると、舌や唇の動きに支障が出やすいです。正確な発音が難しくなり、特に会話やプレゼンテーションなどで言葉がはっきり伝わらなくなることがあります。
コミュニケーション上のトラブルや自信の低下につながる可能性もあるため、受け口の治療は重要といえます。
虫歯・歯周病リスクの増加
受け口が放置されると歯と歯の間に不規則な隙間ができ、細菌が繁殖しやすい環境が生まれます。その結果、虫歯や歯周病の発症リスクが著しく高まるでしょう。
これらの病気は、進行すると治療が長期間にわたるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
外見の変化と心理的ストレス
受け口の状態が改善されないと、顔の輪郭や笑顔に不自然な変化が現れることが多く、本人の自己イメージに大きな影響を与えます。見た目に対する不満が積み重なると、日常生活や対人関係において自信を失い、精神的なストレスが増大するケースもあるでしょう。
外見だけでなく、心理的な健康にも悪影響を与える可能性があるのです。
胃腸への過度な負担
正常な噛み合わせが保たれない場合、十分に食べ物を咀嚼できなくなります。適切に噛み砕かれていない食物が胃腸に運ばれるので、消化がうまく行われません。また、咀嚼が不十分だと消化器官に過大な負担がかかり、栄養素の吸収も妨げられます。
この結果として、消化不良や胃腸のトラブルが生じ、体全体の健康状態に悪影響を及ぼすリスクが高まるのです。
肩こり・頭痛の発生
受け口が長期間改善されないと、噛み合わせの不均衡が顎だけでなく首や肩の筋肉にも悪影響を与えます。無理な力がかかることで、慢性的な肩こりや頭痛が発生し、これらの症状が日常生活や仕事のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
全身のバランスの歪み
受け口による影響は口元に留まりません。歯並びや顎の位置の乱れが、全体の姿勢に影響を与えることは珍しくありません。その結果、体全体のバランスが崩れて筋肉や骨格の不調が長期的に進行することが考えられます。
正しい噛み合わせを維持することは、全身の健康と正しい姿勢の保持に直結するため、注意深いケアが必要です。
マウスピース矯正で受け口は治療できる？
結論から申し上げますと、マウスピース矯正で受け口の治療は可能です。
ただし、どんなケースでも治療できるわけではありません。マウスピース矯正で治療できるケースは、以下のとおりです。
軽度の受け口
歯の生え方や角度のズレが原因で起こる軽度の受け口は、マウスピース矯正で改善しやすいです。ご自身の受け口が軽度のものかどうかは、歯科医師に確認してもらってください。
上の歯が内側を向いている場合
上の歯が内側に傾いていると、受け口に見えることがあります。この場合、矯正治療で傾きを整えれば受け口の状態を改善できます。
下の歯が外側を向いている場合
先ほどの症状とは逆に、下の歯が外向きに生えているケースも、マウスピース矯正で効果的に矯正できるでしょう。下の歯を内側へ傾けることで、歯列を整えられます。
マウスピース矯正で受け口を治療するメリット
マウスピース矯正で受け口を治療するメリットは、以下のとおりです。
金属アレルギーの方も安心して利用できる
金属に敏感な方やアレルギー反応を持つ方にとって、マウスピース矯正は非常に魅力的な選択肢です。治療に使用するマウスピースはプラスチックでできているため、金属アレルギーのリスクはありません。
治療全体が患者さまの健康状態に合わせて調整されるため、日常生活に支障なく快適に進められる点も大きなメリットといえます。
痛みや違和感が少なく快適
マウスピースは樹脂素材で作られており、従来のワイヤー矯正と比べると装着時の刺激が大幅に軽減されます。口内に当たる部分が滑らかであるため、治療中の痛みや違和感が少なく敏感な方でも安心して使用できるでしょう。
日常生活に支障をきたさずに、ストレスを抑えて矯正治療を進められます。
口腔ケアがしやすく衛生的
取り外し可能なマウスピースを使用するため、食事やブラッシングを普段通り行えます。矯正中でも食べかすが装置に付着しにくく、ブラッシングが十分に行えるため口内の清潔を保ちやすい点がメリットです。
虫歯や歯周病の発生リスクが低く、健康な口腔環境を維持することが可能となります。
容姿の改善で自信が向上する
受け口の改善により、下唇の突出が抑えられて顔全体のバランスが整えられる効果が期待できます。矯正後は口角の下がりが改善され、Eラインと呼ばれるラインが美しく形成されるため、外見上の印象が大きく向上するでしょう。
審美性の向上は、患者さまの自信や生活の質にもポジティブな影響を与える可能性が高いです。
健康な食生活をサポートできる
噛み合わせの調整が正確に行われることで、硬いものもしっかりと噛み切ることができるようになります。消化も円滑に進ようになるので、消化不良や腹部の不快感を防ぐ効果が期待できるでしょう。
正しい咀嚼は栄養の吸収を助けるだけでなく、全体的な健康維持に関係します。矯正治療は、日々の生活の質を向上させるために必要と言えるでしょう。
マウスピース矯正で受け口を治療するデメリット
マウスピース矯正で受け口を治療するデメリットは、以下のとおりです。
治療が難しいケースも存在する
マウスピース矯正は、全ての受け口の状態に対応できるわけではありません。骨格の問題が深刻な場合や、歯の大幅な移動が必要な症例では、マウスピースだけでは十分な効果が得られないことがあります。
そういったケースでは、従来のワイヤー矯正や外科的な治療を併用する必要が生じるでしょう。事前の精密検査と治療計画が非常に重要です。
治療期間が延びる可能性がある
マウスピースによる治療では、1日20時間以上の着用が求められます。もし装着時間が守られない場合、治療効果が出るまでに通常よりも長い期間が必要となるでしょう。
患者さまご自身の自己管理と日々の努力が求められるため、計画通りに進まない可能性もある点を理解しておくことが大切です。
保険適用外で費用負担が大きい
多くの場合、マウスピース矯正は自費診療となり保険適用の対象外です。そのため、治療費は高額になる傾向があります。
さらに、治療中に新たなマウスピースの作製や追加の調整が必要になると、予期せぬ費用が発生することもあります。このため、全体の費用プランをしっかりと把握する必要があります。
マウスピース矯正で受け口を治療する場合にかかる期間
マウスピース矯正で受け口を改善する場合、治療全体の期間は概ね1年から3年程度となるのが一般的です。個々の症状の程度や歯の動きやすさ、さらには抜歯が必要かどうかといった要素によって、実際の治療期間は前後する可能性があります。
治療開始前には歯科医師と十分に相談し、具体的なプランとスケジュールを確認しておきましょう。不安を解消しながら安心して治療に臨むことが大切です。
マウスピース矯正で受け口を治療する場合にかかる費用
マウスピース矯正による受け口の治療費用は、一般的に30万円から100万円前後です。
しかし、実際の費用は治療の内容や選択する矯正システム、治療期間の長さなどによって変動するため、あくまで目安として考える必要があるでしょう。治療前のカウンセリングで詳細な見積もりを確認し、各クリニックのプランを比較することが重要です。
まとめ
受け口は下顎が前に突出する状態で、マウスピース矯正で治療ができるケースもあります。放置すると発音や消化、姿勢に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
マウスピース矯正は目立たず快適な治療法ですが、すべての症例に対応できるわけではありません。治療期間や費用にも注意が必要となります。歯科医師と相談し、自分に合った治療法を選びましょう。
マウスピース矯正による受け口の治療を検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
当院では、一人ひとりのライフステージに沿った歯科医療を提供できるよう努めています。小児・成人矯正や予防歯科、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな診療に力を入れています。
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奥村 亮司
