• ご予約・お問い合わせ:075-791-3681(平日・土曜・祝日 /9:00-18:00、日曜休診)
  • ご相談・お問い合わせ
  • 24時間受付:かんたんWEB予約
  • 24時間受付:かんたんLINE予約・相談
京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科

blog & column

埋まってる親知らずを放置するとどうなる?リスクと抜く流れ

こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。

埋まってる親知らずを放置し歯が痛む女性

「歯茎に埋まってる親知らずをそのまま放置してもいいのかな?」と悩んでいる患者さまもいるでしょう。親知らずが正しく生えず、歯ぐきや骨の中に埋まっているケースは少なくありません。

埋まっている親知らずは、痛みや腫れ、隣にある歯への影響、さらには歯周病や感染症などのリスクを引き起こす恐れがあります。

この記事では、親知らずの生え方から、放置することで起こり得るリスク、抜歯の流れ、抜歯後の注意点まで詳しく分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

親知らずの生え方

親知らずの生え方イメージ

親知らずの生え方には、いくつかの種類があります。まずは、生え方を確認しましょう。

真っ直ぐ生えている

上下ともに真っ直ぐに親知らずが生えた場合は、上顎と下顎の歯が正しく噛み合うため、他の歯と同様に正常な咬合状態を保ちやすいです。周囲の歯への負担が少ないため、特に痛みや異常がなければ抜歯の必要はないことが多いでしょう。

成長過程や口腔環境の変化により、将来的に位置がずれる可能性もあるため、定期的な歯科検診で状態を確認することが大切です。健全な状態が保たれている場合は経過観察を続けます。

ただし、少しでも気になる変化があれば、早期に歯科医師に相談してください。

半埋伏

半埋伏の親知らずは、歯冠の一部または全体が歯ぐきに覆われた状態です。傾いた状態で生えていることも多いですが、外からは全容を確認できません。顎

のスペースが不足している場合、正常な噛み合わせが成立せず、ブラッシングが難しくなります。プラークが溜まりやすく、むし歯や歯周病のリスクが上昇します。また、近隣の歯にも影響を与え、噛み合わせや歯並びに乱れが生じる可能性があるでしょう。

完全埋伏

完全埋伏の親知らずは、歯ぐきや骨の中に完全に隠れて外からは確認ができない状態です。通常、レントゲン検査でその存在が発見されます。むし歯や歯周病の原因にはなりにくいものの、骨内に嚢胞が形成されるリスクがあります。

嚢胞が大きくなると周囲の組織を圧迫し、骨の破壊や変形を引き起こす恐れがあるため、早期発見と必要に応じた除去治療が求められます。

埋まってる親知らずを放置するリスク

埋まってる親知らずを放置するリスクイメージ

埋まっている親知らずを放置したときのリスクは、以下のとおりです。

歯並びの乱れが生じる

埋まった親知らずが徐々に成長すると、隣接する歯に圧力がかかり元々整っていた歯列が乱れることがあります。噛み合わせに問題が生じたり、歯が移動していくケースも見受けられるでしょう。

歯並びが崩れると、審美面だけでなく咀嚼機能にも悪影響を及ぼす可能性があります。矯正治療などの追加治療が必要になることもあります。

口臭が発生する

歯茎に埋まっている親知らずは、歯ブラシやデンタルフロスで十分な清掃が難しいため、細菌や食べカスが蓄積しやすくなります。特に、半埋伏状態の場合、露出部分が限られているため自力での除去が困難となり、口内環境が悪化して強い口臭を引き起こすことが多いです。

虫歯のリスク増加

埋まっている親知らずはブラッシングしにくく、食べカスやプラークが溜まりやすい環境を作ります。特に、部分的に露出している場合や、斜めに生えている場合は、隣接する歯とのスキマに汚れがたまりやすく、虫歯が発生する可能性が高まりやすいです。

虫歯が進行すると周囲の健康な歯にも悪影響を及ぼし、最終的には歯の損失につながる恐れがあります。

歯周病のリスクの増大

埋まった親知らずは細菌が繁殖しやすい部位となり、歯ぐきやその周辺の組織に炎症を引き起こしやすいです。慢性的な炎症が続くと、歯周病の進行が促されて歯槽骨の減少や歯ぐきの後退など、口内全体の健康に悪影響を及ぼします。

さらに、歯周病は全身の健康にも影響することが知られており、糖尿病や心疾患との関連が指摘されています。

隣接歯への感染拡大

親知らずに起こる感染は、近くの歯にも容易に広がる可能性があります。隣接する歯に感染すると、その歯も根管治療や抜歯が必要なほどの深刻な状態に陥ることもあるのです。

隣接歯への菌の拡散は、口内全体の健康バランスに影響を与えるため、問題が見つかった時点で迅速な対処が求められます。

妊娠中のトラブルが発生するリスク

妊娠中はホルモンバランスの変動や免疫力の低下が起こるため、口内の炎症や感染症が悪化しやすい環境になります。親知らずに問題があると妊娠中に痛みや腫れが発生し、治療の選択肢も限られるので注意が必要です。

薬の使用にも制約があるため、症状が進行すると母子への負担が増すリスクがあります。将来的に妊娠を計画している方は、事前に歯科医師と相談し必要な対策を講じることが望ましいです。

埋まってる親知らずを抜く流れ

埋まってる親知らずを抜くイメージ

埋まってる親知らずを抜く流れは、以下のとおりです。

1.麻酔をする

まずは抜歯する部位に局所麻酔を行い、痛みを感じない状態にします。特に、下顎は骨が厚く麻酔薬の浸透が難しいため、広範囲にしっかりと効果を発揮できるよう工夫するケースもあるでしょう。

2.歯ぐきを切って開く

親知らずを覆っている歯ぐきを丁寧に切開し、骨から分離させる処置を行います。骨膜を慎重に剥がすことで、手術中の出血を最小限に抑えるとともに周囲の組織への負担を軽減できます。

3.骨の切削

親知らずを覆っている骨組織を必要に応じて削り取ります。埋没の状態や深さにより削る量は異なりますが、完全に骨内に隠れている場合は、十分なスペースを確保するために、広範囲に骨を削ります。

4.歯冠を割る

親知らずの歯冠部分を削って分割する処置を行います。歯が正しい方向に生えている場合は分割の必要がないこともありますが、多くのケースでは斜めや横向きに埋まっているため、複数に切り分けます。

5.抜歯

その後、親知らずの歯根部分をゆっくりと脱臼させ、慎重に抜き取ります。根が複雑な形状の場合には、さらに削って分割しながら安全に取り出します。

6.縫合

切開した歯ぐきを丁寧に縫合して固定し、抜歯手術は完了です。翌日以降、定期的に消毒や経過観察を行い、傷口が適切に治癒するようにしていきます。

親知らずを抜いたあとの注意点

親知らずを抜いたあとの注意点を歯科医師に聞く女性

親知らずを抜歯した後の注意点はは、以下のとおりです。

麻酔が完全に切れるまで食事は控える

抜歯直後は局所麻酔が効いており、唇や頬、舌に感覚が鈍くなっています。そのため、麻酔が完全に切れる前に食事をすると、口内を噛んで傷口にダメージを与える可能性が高いです。

治癒を進めるためにも、麻酔の効果がなくなるまで固形物を摂らずに十分に注意しましょう。

激しい運動や長時間の入浴、飲酒は控える

抜歯後は、激しい運動や過度な体温上昇を招く長時間の入浴、さらにはアルコールの摂取は避けるべきです。これらの行動は抜歯部位の出血や腫れ、痛みを悪化させる原因となり得るため、治癒期間中は安静を保ちましょう。

喫煙を控える

タバコに含まれる有害物質は、血流を悪くし傷の治癒を遅らせるだけでなく、抜歯後の出血や感染リスクを高める恐れがあります。回復を促進するためにも、禁煙を心がけましょう。

抜歯箇所に刺激を与えない

抜歯後の傷口は非常に敏感な状態にあるため、硬い食べ物や刺激の強い飲み物を避けてください。過度なブラッシングなどによって直接刺激を受けると、治癒が遅れたり出血が再発したりする恐れがあります。

抜歯部位の傷口に負担をかけないよう注意しましょう。

鎮痛剤や抗生物質の用法用量を守る

医師から処方された鎮痛剤や抗生物質などの薬は、指定された用法用量を必ず守って使用することが重要です。過剰に服用すると副作用が発生する可能性があるため、決められた回数や時間を守って指示通りに摂取しましょう。

抜歯後2~3日間は食事内容に注意する

抜歯直後は傷口が敏感な状態にあるため、固形物や熱い食事は避けて柔らかくい食事を心がけることが大切です。おかゆやうどん、スープなど消化に負担がかからないものを選び、口内に余計な刺激を与えずに治癒を促す工夫をしましょう。

まとめ

親知らずを抜歯し笑顔で食事をする女性

埋まっている親知らずを放置すると、歯並びの乱れや口臭、虫歯、歯周病などさまざまなトラブルが発生するリスクが高まります。将来の口腔トラブルを防ぐため、定期的な診察と迅速な対応が必要です。

親知らずの状態が気になったら、早期に歯科医師による診察を受けましょう。

埋まってる親知らずの抜歯を検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。

当院では、一人ひとりのライフステージに沿った歯科医療を提供できるよう努めています。小児・成人矯正や予防歯科、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな診療に力を入れています。

ホームページはこちらWEB予約LINE予約相談もお待ちしております。

奥村 亮司