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京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科

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マウスピース矯正で噛み合わせを改善!美しく健康な口元に!

こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。

マウスピースを手にする女性

「歯並びが悪いせいで、人前で歯を見せるのが恥ずかしい」と、ご自身の歯並びにコンプレックスを抱いている方は多いでしょう。歯並びの悪さは、見た目だけでなく歯周病などの原因となることもあるので、なるべく早い治療が必要です。

しかし、歯科矯正にはどんな方法があり、どれほどの費用がかかるのか、わからないことも多いかと思います。

そこで今回は、歯科矯正のひとつであるマウスピース矯正について、メリットやデメリット、費用、注意点をわかりやすく解説します。

噛み合わせが悪いってどういう状態?

指をこめかみにあて悩まし気な女性

最初に「噛み合わせが悪い」とは、どのような状態か解説しましょう。

噛み合わせは、専門用語で「咬合(こうごう)」といいます。よい噛み合わせは「正常咬合(せいじょうこうごう)」とよび、悪い噛み合わせは「不正咬合(ふせいこうごう)」とよびます。

以下、不正咬合の7つのパターンを解説するので、参考にしてください。

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎前突(じょうがくぜんとつ)は、いわゆる「出っ歯」で、歯自体が前に傾斜している状態や上顎全体が前に出ている状態です。上顎前突の原因は、以下のとおりです。

  • 生まれつき前歯が大きい
  • 指しゃぶりや舌で前歯を押す癖がある など

下顎前突(かがくぜんとつ)

下顎前突(かがくぜんとつ)は、俗に「受け口」といわれる不正咬合で、下顎が上顎よりも前に出ている状態です。別名「反対咬合」ともいわれます。下顎前突の原因は、以下のとおりです。

  • 顎の発育不全
  • 舌で下の歯を押す癖がある など

空隙歯列(くうげきしれつ)

空隙歯列(くうげきしれつ)は、いわゆる「すきっ歯」です。歯と歯の間にすき間がある状態をいい、真ん中の前歯にすき間がある状態を「正中離開(せいちゅうりかい)」といいます。空隙歯列の原因は、以下のとおりです。

  • 生まれつき歯の本数が少ない
  • 成長のどこかの段階で歯を失った
  • 歯と顎の骨とのバランスが悪い
  • 舌で歯を前に押し出す癖がある など

過蓋咬合(かがいこうごう)

過蓋咬合(かがいこうごう)は、別名「ディープバイト」ともいわれ、上下の歯を噛み合わせると下の歯が上の歯に隠れてほぼ見えなくなります。過蓋咬合の原因は、以下のとおりです。

  • 上顎よりも下顎が大きく後方にある
  • 早期に奥歯を失った など

交叉咬合(こうさこうごう)

交叉咬合(こうさこうごう)は、噛んだときに上下の歯の真ん中(正中)が横にずれてしまっている状態で、別名「クロスバイト」ともいわれます。交叉咬合の原因は、以下のとおりです。

  • 顎の大きさが生まれつきアンバランスである
  • 舌癖がある など

開咬(かいこう)

 開咬(かいこう)は、前歯が噛み合わず、常に前歯の部分が開いてしまう状態です。別名「オーブンバイト」ともいわれます。開咬の原因は、以下のとおりです。

  • 口呼吸する
  • 舌を前に出す癖がある
  • 哺乳瓶やおしゃぶりを長期的に使用する
  • 指しゃぶりする
  • よく噛まない など

叢生(そうせい)

叢生(そうせい)は、歯が生えている方向がバラバラで、歯列の一部分に凹凸が見られる状態や重なり合う状態です。いわゆる「乱ぐい歯」ともいわれ、八重歯も叢生に分類されます。叢生の原因は、以下のとおりです。

  • あごに対して歯が大きい
  • 歯に対してあごが小さい
  • 指しゃぶりや舌癖がある など

歯並びや噛み合わせが悪いと引き起こされる問題

両手を頬にあて驚いている女性

歯並びや噛み合わせが悪いと、以下の問題が引き起こされます。

見た目に影響がでる

歯並びや噛み合わせが悪いと、上顎や下顎が突出することや真ん中からずれて左右が非対称となることで、顔のゆがみの原因となります。見た目にも影響を与え、ときには強いコンプレックスとなる場合があります。

しっかり噛めない

歯並びや噛み合わせが悪いと、ふだんの食事などでしっかり食べ物を噛むことができなくなり、消化不良の原因となります。また、噛む力がしっかりと鍛えられないことで、口元の筋肉や顎の骨の成長が進まず、お口が開いた状態になりやすくなります。

口臭の原因となる

口をしっかり閉じる習慣が身につかないと、日常的に口呼吸するようになります。そして、唾液の分泌量が減少して、口の中が乾燥することで雑菌が繁殖し、口臭の原因となります。

きれいな発音がしにくくなる

歯並びや噛み合わせが原因で口をしっかり閉じることができないと、滑舌が悪くなる恐れがあります。特に、歯のすき間から息が漏れてしまうため、歯擦音(しさつおん)といわれる「サ行」が発音しにくくなります。また、タ行やラ行が聞き取りづらくなる場合があり、話すことにコンプレックスを感じることもあるでしょう。

顎関節に負担がかかる

歯並びや噛み合わせが悪いと、気がつかないうちに歯ぎしりや食いしばりをするようになります。そして、歯ぎしりや食いしばりの習慣によって顎に負担がかかり、顎関節症になる危険性もあるのです。

顎関節症とは、口を動かす際に「カクカク音がする」「口が開かない」「顎が痛い」などの症状がみられる病気で、最悪の場合は外科手術が必要となるケースもあります。

虫歯や歯周病になりやすい

歯並びや噛み合わせが悪いと、歯が重なりあった部分のブラッシングが不十分となり、雑菌が繁殖して虫歯や歯周病が発生しやすくなります。また、歯並びが悪いせいで特定の歯に大きな力が加わると、歯周病の悪化につながります。

マウスピース矯正で噛み合わせは治せる?

マウスピースを手にしている

歯並びや噛み合わせが悪いと、見た目などのコンプレックスにつながるだけでなく、日常生活にも悪影響を及ぼします。最悪の場合、歯を失う二大原因といわれている虫歯と歯周病に発展する恐れもあります。歯の健康を守るために、歯並びや噛み合わせを整えることが非常に重要です。

では、マウスピース矯正で、不正咬合の治療は可能なのでしょうか。

 不正咬合はマウスピース矯正で治療可能

マウスピース矯正は、先述した7つの不正咬合のすべての治療が可能です。

マウスピース矯正は、歯にマウスピースを装着することで矯正を行います。矯正治療でポピュラーなワイヤー矯正と異なり、透明のマウスピースを装着して治療を行うため、自由に着脱可能で、近年人気が高まっています。

マウスピース矯正の効果とメリット

メリットをあらわす積み木

マウスピース矯正のメリットは、以下のとおりです。

見た目への影響が少ない

マウスピース矯正は、見た目への影響が少ないのが大きなメリットです。

ワイヤー矯正は、ワイヤーを取りつけているのが口を開けたときに相手に見えるため、人によっては恥ずかしいと感じることがあります。

マウスピース矯正は無色透明のマウスピースを使用するため、口を開けても器具が目立ちにくく、相手に矯正していると気づかれにくいです。

痛みや違和感が少ない

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比べて痛みや違和感がとても少ないです。

ワイヤー矯正は、金属製のワイヤーを歯に装着するため、器具が舌や口腔内の粘膜を傷つけ、痛みを感じる場合があります。また、一度装着すると、基本的には矯正が終了するまでずっと装着したままなので、食べ物がはさまると違和感を覚えることもあります。

しかし、マウスピース矯正で使う装置は取り外し可能なため、痛みや違和感があることがとても少ないです。さらに、食事の際はマウスピースを外すことができるため、食べ物がはさまることも回避できます。

虫歯・歯周病リスクが少ない

マウスピース矯正は、虫歯や歯周病になるリスクをおさえることができます。

マウスピース矯正で使用する器具は簡単に取り外しできるため、いつもどおり歯磨きができるでしょう。また、ブラッシングなどの手入れもしやすいため、器具自体も清潔に保ちやすいメリットもあります。

金属アレルギーの方でも利用できる

マウスピース矯正は、金属アレルギーの方でも治療を行うことができます。

ワイヤー矯正で使用する装置は金属製のため、金属アレルギーの方は治療を行うことができません。

しかし、マウスピース矯正で使う装置は金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して治療できます。

マウスピース矯正のデメリット

デメリットをあらわす積み木

メリットの多いマウスピース矯正ですが、デメリットも存在します。マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比べて対応できる症例が少ないです。例えば、以下のケースはマウスピース矯正が難しいです。

<マウスピース矯正が難しいケース>

重度の出っ歯

重度の上顎前突が見られる場合は、抜歯が必要となることもある。また、骨格的な異常によって出っ歯になるケースは外科矯正の対象となる。

重度の受け口

重度の下顎前突も骨格的な問題が原因である場合が多く、外科矯正の対象となるため、マウスピースのみでの矯正治療が難しくなる。

重度の叢生

歯を動かすスペースを作るために抜歯が必要となる場合が多く、マウスピース矯正のみでは治療が難しいのが現状である。

上記のように、骨格異常や抜歯をともなうケースは、マウスピースのみで治療するのは困難で、ワイヤー矯正の対象となる場合が多いです。また、インプラント治療している場合やすでに虫歯や歯周病が進行している場合も、マウスピース矯正の対象外となります。

マウスピース矯正の費用

費用を計算している

マウスピース矯正にかかる費用の総額は、部分矯正で30~70万円、全体矯正で70~120万円が相場です。より詳しい費用の内訳は、以下のとおりです。

<マウスピース矯正の費用の目安>

治療段階 料金名 料金 概要
治療前 カウンセリング料 無料~5,000円前後 問診や各種相談などに対応するカウンセリング料は、無料に設定している歯科医院もある。
費用がかかったとしても5,000円以内に収まることが多い。
診察・診断料 無料~6万円前後 歯科用CTやレントゲンなどを用いて口腔内の状態を確認し、治療計画を立てる。
治療中 矯正装置料 20万~100万円前後 収集したデータを元に、患者さまに合ったマウスピースをオーダーメイドで作製する。
費用は部分矯正か全体矯正かによって大きく異なり、すべての内訳のなかで最も高額な費用がかかる。

装置調整料

1回あたり無料~1万円前後

マウスピースを装着したあとは、約1〜2か月に一度のペースで通院する。
順調に歯が動いているかどうか、虫歯や歯周病が発生していないかなどを確認し、必要に応じて矯正装置の調整を行う。
治療後 保定装置料 無料~6万円前後 マウスピース矯正の治療期間終了後、後戻り(歯が元の位置に戻ってしまうこと)を防ぐために保定装置(リテーナー)の装着を行う。
多くの歯科医院が基本料金込みで保定装置を提供しているが、歯科医院によっては有料の場合もある。
保定観察料 1回あたり無料~1万円前後 保定装置の装着後、後戻りが発生していないかどうかを定期的に確認する。
状況に応じて治療の修正・やり直しが必要な場合もあるが、保証のある歯科医院を選べば、無料での再治療が可能となる。

費用は矯正を行う範囲や治療期間、利用するマウスピースブランドによって異なるため、治療を始める前に総額の費用を必ず歯科医師に確認しましょう。また、費用を支払うタイミングや追加費用発生の有無、キャンセル料などについても事前に説明してもらいましょう。

マウスピース矯正の注意点

手でストップをかけている

最後に、マウスピース矯正をするうえでの注意点について解説します。

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と異なり、好きなときに着脱できる画期的な矯正治療です。

ただし、それは患者さまご自身に自己管理の責任が発生することでもあるのです。マウスピースは、ワイヤー矯正に比べて痛みや違和感が少ないですが、装着したばかりのころは多少の痛みや違和感があります。痛みや違和感があると、装置を外してそのまま過ごしてしまう方もいるでしょう。

しかし、マウスピースを外した状態のままだと、治療計画どおりに歯を動かせず、治療期間が延びるばかりか、治療計画そのものが破綻する可能性もあります。そのため、マウスピース治療では「食事と歯磨き以外では外さない」ことや「食事や歯磨きが終わったらすぐに装着する」などのルール作りが非常に大切です。担当の歯科医師から受けた指示は必ず守り、メンテナンスや通院は欠かさず行いましょう。

まとめ

ポイントを指さす男性

今回は、マウスピース矯正について解説しました。

マウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正に比べて見た目への影響や痛みなどが少ないため、近年特に人気を集めている矯正治療です。一部対応できないケースもありますが、医師の指示に従えば歯並びや噛み合わせを改善することも可能です。ご自身の歯にコンプレックスがある方は、ぜひ本記事を参考にマウスピース矯正をご検討ください。

マウスピース矯正を検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
奥村 亮司