こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
「ラミネートベニアってどんな治療法なの?」「ラミネートベニアのデメリットって何かあるのかな」など、歯の見た目を整えたいと考える方は、ラミネートベニアという治療方法を耳にしたことがあるかもしれません。ラミネートベニアは、歯を削る量が少なく、短期間で白い歯を手に入れられる治療方法です。
しかし、真剣にラミネートベニアを検討しているのなら、デメリットも確認したいと思うでしょう。
今回は、ラミネートベニアのメリット・デメリット、治療の流れやラミネートベニアが向いている人の特徴などを解説します。
Contents
ラミネートベニアとは?
ラミネートベニアは、歯の形や色を整えたい、歯と歯のすき間を目立たなくしたいという希望がある場合に行われる治療です。歯としての機能を改善する治療というよりも、歯の見た目だけを整える治療方法といえます。
ラミネートベニアは、整えたい歯の表面を少量削り、セラミックなどでできた薄い板を貼り付けることで見た目を改善します。
ただし、歯の形を大きく変えたい場合や、すき間が大きすぎる場合などは、ラミネートベニアでは対応できません。ラミネートベニアで対応できないときは、歯全体にセラミックの被せ物をするほうが適している場合があります。
ラミネートベニアのメリット
ラミネートベニアのメリットは、以下のとおりです。
- 歯を削る量が少ない
- 治療期間が短い
- 長く使用できる可能性が高い
- 変色しにくい
詳しく解説します。
歯を削る量が少ない
ラミネートベニアは、健康な歯を多く削る必要がありません。歯全体を覆う被せ物をつける際は、歯の全周を削るため、健康な歯を多く削ることがデメリットです。
しかし、ラミネートベニアは歯の表面をわずか0.3〜0.5mm削るだけで見た目を改善できます。痛みを感じることもないので、麻酔を行わずに削ることが多いです。
治療期間が短い
ラミネートベニアの魅力の一つに、治療期間の短さが挙げられます。歯並びを改善したい場合や歯の色を変えたい場合は、歯列矯正やホワイトニングを行うのが一般的でしょう。
しかし、歯列矯正は1〜3年程度、ホワイトニングは効果を感じるまでに2週間〜2か月程度の期間が必要といわれています。
ラミネートベニアは2週間程度で治療が完了するので、なるべく早く歯の色を白くしたい、歯のすき間を今すぐ目立たなくしたいという方に向いている治療方法です。
長く使用できる可能性が高い
ラミネートベニアに使われるセラミックという素材は、見た目がよいことはもちろん、レジンという歯科用プラスチックに比べて長持ちします。ラミネートベニアの平均寿命は10〜20年と非常に長いのです。
ただし、ケアをしなければラミネートベニアを長く使うことはできません。ラミネートベニアを長く安全に使用するためには、丁寧に歯磨きする習慣を身につけること、定期的に歯科医院の検診を受けることが重要です。
変色しにくい
ラミネートベニアに用いるセラミックは吸水性が低いため、レジンと比べて変色しにくいです。時間が経過しても黄ばむ心配がないため、よい見た目を長期的に維持したい方に向いています。
また、表面が滑らかな素材のため汚れが付着しにくく、虫歯のリスクも抑えることができます。
ラミネートベニアのデメリット
ラミネートベニアのメリットについて解説しましたが、もちろんデメリットも存在します。
ラミネートベニアのデメリットは、以下のとおりです。
- 費用が高い
- 健康な歯を削る
- 治療できる箇所が限られる
それぞれ解説します。
費用が高い
ラミネートベニアは、健康保険の対象外です。歯科医院によって自由に費用を決められるため、費用には大きく幅があります。
費用相場は、1本50,000〜150,000円程度です。
健康な歯を削る
薄い板を貼り付けるために、少量ではありますが健康な歯を削る必要があります。虫歯などのトラブルがない歯を削ることに抵抗がある方は、ラミネートベニアは向かないでしょう。
治療できる箇所が限られる
ラミネートベニアは、表面に薄い板を貼り付ける治療です。強い力がかかる奥歯に使用した場合や、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合は衝撃でセラミックが割れることがあるでしょう。
そのため、前歯などのあまり力がかからない場所に用いられることが多いです。実際にラミネートベニアで治療できるのかは歯科医師が判断しますが、すべての方が受けられる治療ではないことを覚えておきましょう。
ラミネートベニア治療の流れ
ラミネートベニア治療の流れは、以下のとおりです。
- 診察・カウンセリングを受ける
- 歯の表面を削る
- 型取りをする
- セラミックシェルを製作する
- 歯に装着する
- 定期メンテナンスを受ける
それぞれ解説します。
①診察・カウンセリングを受ける
まずは、歯科医師がラミネートベニアの治療を適応できるかどうか判断します。問題がなければ、理想の歯の形や使用する素材、セラミックの色のトーンなどを相談して決定しましょう。
費用やリスクなども確認し、納得すれば治療が開始されます。
②歯の表面を削る
治療方針が決まったら、ラミネートベニアを貼り付けるために歯の表面を削ります。0.3〜0.5mm程度なので、痛む・しみる症状が現れることはないでしょう。
③型取りをする
セラミックシェルを作るために型取りを行います。
④セラミックシェルを製作する
歯科技工士が取った型をもとに、セラミックシェルを製作します。製作には1〜2週間程度の時間がかかるため、仮歯をつけて過ごすのが一般的です。
仮歯は簡単に外れる接着剤で取り付けられているため、ガムなどの粘着性のある食べ物や、硬い食べ物を食べると外れることがあります。外れないように注意して過しましょう。
⑤歯に装着する
セラミックシェルが完成したら、再度来院して歯に貼り付けます。貼り付ける前に色味や形を確認し、納得できれば接着剤を使ってしっかりと装着します。
⑥定期メンテナンスを受ける
ラミネートベニア装着後、長く使い続けるためには定期的なメンテナンスが欠かせません。定期メンテナンスで口腔内を清潔に保ち、セラミックに強い力がかかりすぎていないかなどを確認します。
ラミネートベニア治療にかかる期間
一般的に、何も問題がなければラミネートベニア治療は2週間程度で完了します。
しかし、完成したセラミックシェルの色や形が気に入らないなどの理由でセラミックシェルを作り直した場合、治療期間も長くなるでしょう。
ラミネートベニア治療の費用
ラミネートベニアは自由診療のため、歯科医院によって費用が異なります。費用の相場は50,000〜150,000円程度です。
ラミネートベニアはどのような人に向いている?
ラミネートベニアのメリットやデメリットを確認しました。「ラミネートベニアの特徴はわかったけど、ラミネートベニア治療が向いているのはどんな人?」と疑問に思う方もいるでしょう。
最後に、ラミネートベニアが向いている人の特徴をご紹介します。
- ホワイトニングでは白くできない歯がある人
- サイズが小さい歯がある人
- 歯の形を変えたい人
それぞれ確認しましょう。
ホワイトニングでは白くできない歯がある人
ホワイトニングをしても思ったような効果が得られない人は、ラミネートベニアが向いています。例えば、神経を失って黒ずんでいる歯がある人や、ホワイトスポットがある人は、ラミネートベニアが向いているでしょう。
ラミネートベニアはもとの歯の色に関わらず、希望するトーンまで歯を白くすることが可能です。
サイズが小さい歯がある人
生まれつき歯のサイズが小さく、歯と歯にすき間がある人も、ラミネートベニアは向いています。
歯のサイズが大きい場合は、歯に影響がない範囲で歯を削って見た目を整えられますが、歯のサイズが小さい場合、歯列矯正ではすき間を埋められないことがあります。小さい歯を大きく見せることが可能なラミネートベニアは、非常に適しているでしょう。
歯の形を変えたい人
歯並びは歯列矯正で改善できますが、歯の形は変えられません。全体のバランスを見て、形が気になる歯がある場合、ラミネートベニアで歯の形を改善できる場合があります。
まとめ
ラミネートベニアは、天然歯の表面を少量削り、セラミックシェルを貼り付けて見た目を改善する治療です。天然歯を削る量が少なく、治療期間が短いことが特徴でしょう。
メリットが多い反面、デメリットも存在します。歯の見た目を整える治療方法はラミネートベニア以外にもいくつかあります。歯科医師と相談しながら、ご自身に合う治療法を見つけてください。
ラミネートベニアを検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
奥村 亮司