こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
「マウスピース矯正っていくらくらいかかるの？」「ほかの矯正方法と比べて高いの？安いの？」など、歯列矯正を検討中の方のなかには、このような疑問をおもちの方もいるのではないでしょうか。
今回は、マウスピース矯正の費用について解説します。ほかの治療法との比較や保険の対象になるかどうか、また費用を節約する方法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
マウスピース矯正とは？
マウスピース矯正とは、マウスピースを用いた矯正方法のことです。透明なマウスピース型の装置を装着し、歯並びをきれいに整えます。食事や歯磨きのタイミングを除き、1日20〜22時間以上の装着が望ましいとされています。
マウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正と比べて目立たないのが特徴です。矯正中に周囲に気づかれにくいのは、マウスピース矯正のメリットといえるでしょう。
マウスピース矯正では、マウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かしていきます。治療期間は歯並びの状態などによって異なりますが、一般的に1～2年ほどです。
マウスピース矯正の費用はどれくらい？
マウスピース矯正の費用相場は、全体矯正で600,000～1,000,000円程度、部分矯正で300,000～600,000円程度です。歯並びの状態や治療期間によって費用が大きく異なります。
また、矯正治療は自由診療であり、保険は適用されません。そのため、歯科医院によって差があるのが現状です。
ここでは、治療のプロセスごとにかかる費用について解説していきます。
治療前
治療を開始する前にかかる費用は、カウンセリング料と診察料・診断料です。
費用の目安は、以下のとおりです。
- カウンセリング料：無料～5,000円程度
- 診察料・診断料：50,000～60,000円程度
カウンセリングでは、歯並びに関する悩みなどを患者さんからヒアリングします。その後、実際に歯の状態を確認するためにレントゲンやCTなどの検査を行い、治療計画を立てます。
治療中
治療中にかかる費用は、矯正装置料と診察・調整料です。
費用の目安は、以下のとおりです。
- 矯正装置料：200,000～1,000,000円程度（治療終了までの費用）
- 診察・調整料：無料～10,000円程度（1回あたりの費用）
矯正治療に使用するマウスピースは、患者さんごとに完全オーダーメイドで作成します。全体矯正か部分矯正かで費用は大きく異なりますが、マウスピース矯正において最も費用がかかる部分です。
マウスピース装着後は、1～2か月に1回のペースで通院します。歯の動きや、虫歯・歯周病などのトラブルが起きていないか確認するためです。また、必要に応じてマウスピースの調整を行います。
治療後
治療後にかかる費用は、保定装置料と保定観察料です。
費用の目安は、以下のとおりです。
- 保定装置料：無料～60,000円程度
- 保定観察料：無料～10,000円程度（1回あたりの費用）
マウスピース矯正の治療期間が終わったあと、そのままにしていると後戻りが起こることがあります。これは、矯正した歯が定着せずに、元の位置に戻ってしまうことです。
後戻りを予防する目的で、保定装置（リテーナー）を一定期間装着します。保定装置を装着している間も、トラブルや後戻りの有無などを確認するために定期的な通院が必要です。
マウスピース矯正とほかの治療法の費用比較
マウスピース矯正のほかにワイヤー矯正もありますが、両者で費用はどのくらい違うのでしょうか。
ワイヤー矯正には、以下の種類があります。
- 表側矯正：通常のワイヤー矯正
- 裏側矯正：歯の裏側に装置をつける矯正
- ハーフリンガル：上の歯は裏側、下の歯は表側に装置をつける矯正
費用の違いについては、以下の表を参照してください。
＜マウスピース矯正とワイヤー矯正の費用＞
| 装置（全体矯正） | 費用相場 |
|---|---|
| 表側矯正 | 600,000～1,300,000円程度 |
| 裏側矯正 | 1,000,000～1,700,000円程度 |
| ハーフリンガル | 800,000～1,500,000円程度 |
| マウスピース矯正 | 600,000～1,000,000円程度 |
比較してみると、マウスピース矯正は比較的相場が安い傾向にあることがわかるでしょう。
マウスピース矯正で費用が追加になるケース
マウスピース矯正で費用が追加になるのは、以下のケースです。
- 虫歯や歯周病などの治療が必要になった
- 矯正治療のために抜歯が必要になった
- マウスピースの作り直しが必要になった
それぞれ詳しく解説します。
虫歯や歯周病などの治療が必要になった
マウスピース矯正を始める前に虫歯や歯周病が見つかった場合には、優先的に治療を行う必要があります。虫歯や歯周病などの歯科治療には保険が適用されるため、簡単な治療であれば2,000～3,000円程度です。
ただし、継続して治療が必要な場合には10,000円を超えることもあるでしょう。
矯正治療のために抜歯が必要になった
矯正治療を行うにあたって、歯を移動させるのに十分なスペースがない場合や、歯の生え方が悪い場合には、抜歯が必要になることがあります。実際にかかる費用は抜歯する本数にもよりますが、1本あたり5,000～10,000円程度でしょう。
マウスピースの作り直しが必要になった
マウスピースの作り直しが必要になったときにも、追加で費用が発生します。
作り直しになるケースとしては、以下のことが挙げられます。
- マウスピースの装着時間が守れなかったとき
- 歯の動きを修正することになったとき
- マウスピースを破損・紛失したとき
それぞれ詳しく解説します。
マウスピースの装着時間が守れなかったとき
マウスピース矯正では、1日20〜22時間以上マウスピースを装着しなければなりません。基本的に食事と歯磨き以外は常に装着しますが、取り外しができることでうっかり外したままにしてしまうこともあるでしょう。装着時間が守れないと計画どおりに歯が動かないため、治療が長引く原因となります。
歯の動きを修正することになったとき
マウスピース矯正では、事前に歯の動きをシミュレーションしたうえで治療計画を立てます。
しかし、実際の歯の動きとは誤差が生じることがあります。治療をしていくなかで大きなずれが生じた場合、修正するためにマウスピースを作り直すことがあるでしょう。
マウスピースを破損・紛失したとき
マウスピースを破損したり紛失したりしたときにも、作り直しが必要になることがあります。まずはクリニックに連絡して、指示を仰ぎましょう。マウスピースを作り直している間は、1つ前のものを装着して後戻りを防ぎます。
マウスピース矯正は保険の対象になる？
マウスピース矯正をはじめとした歯科矯正は、基本的に自由診療です。
一方、以下の条件を満たしている場合には、保険が適用されるケースがあります。
- 「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
- 前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常（埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。）に対する矯正歯科治療
- 顎変形症（顎離断等の手術を必要とするものに限る）の手術前・後の矯正歯科治療
ただし、上記の3つに当てはまる場合であっても、厚生労働省の認可を受けた医療機関に限るなどの条件があるので注意が必要です。
引用元：矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは｜公益社団法人 日本矯正歯科学会
マウスピース矯正の費用を節約する方法
マウスピース矯正の費用を節約するには、以下の4つの方法があります。
- 治療期間が長引かないようにする
- 医療費控除の対象かどうか確認する
- 部分矯正を検討する
- モニター価格で矯正できるクリニックを探す
それぞれ詳しく解説します。
治療期間が長引かないようにする
治療が長引けば、それだけ費用もかかります。装置の調整料や保定観察料が余計にかかるためです。治療を計画どおりに終わらせるためには、マウスピースの装着時間をきちんと守るなどの管理が大切だといえます。また、保定期間中も定期的に通院し、後戻りしていないかを確認しましょう。
医療費控除の対象かどうか確認する
矯正の目的が噛み合わせの改善などの場合、医療費控除の対象になる可能性があります。対象になるかどうかは、歯科医院に確認しましょう。医療費控除の対象となる場合には、確定申告を行うことで節約になります。
部分矯正を検討する
費用の節約として、部分矯正を行うという選択肢もあります。部分矯正は全体矯正より費用が安く抑えられ、さらに治療の期間も短くなるでしょう。
ただし、歯並びや噛み合わせなどの状態によっては、部分矯正では対応できないケースもあります。歯科医院で相談しましょう。
モニター価格で矯正できるクリニックを探す
歯科医院によっては、モニターを募集することがあります。モニターになると割引価格で治療が受けられるため、費用を安く抑えられます。また、なかには紹介割引などもあるため、気になる方は問い合わせてみましょう。
まとめ
今回は、マウスピース矯正の費用について解説しました。マウスピース矯正はワイヤー矯正と比較すると費用が安く抑えられ、さらに目立ちにくいというメリットがあります。
マウスピース矯正では、治療のプロセスごとに費用がかかります。治療前・治療中・治療後にそれぞれいくらかかるのか把握しておくとよいでしょう。また、治療中の自己管理をきちんと行うことで、節約にもつながります。どのようなときに費用が追加になるのか、頭に入れておきましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
奥村 亮司
