こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
インプラントの寿命は、一般的に10〜15年程度といわれていますが、メンテナンスをしっかり行うことで、20年以上使い続けている方もいらっしゃいます。
今回はインプラントの寿命について解説します。インプラントの寿命を短くする原因、インプラントの寿命を延ばす方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
インプラントとは？
インプラントとは、人の体に埋め込む人工物のことを指します。歯科治療のインプラントが広く知られているため「インプラント」というと歯科治療をあらわす場合が多いです。
歯を補う治療法としては、入れ歯やブリッジが一般的でしたが、インプラント治療を希望する方も増えています。天然歯と同じようにしっかりと噛むことができ、残った健康な歯を削らずに治療できることがメリットです。
インプラントの寿命は何年？
インプラントの寿命は、一般的に10〜15年程度とされています。インプラントは天然歯に近い見た目に仕上げることができ、短期間で劣化することはありません。
ブリッジの寿命は6～7年、入れ歯の寿命は4～5年なので、インプラントはほかの治療に比べて長持ちするといえます。定期的に歯科医院でクリーニングを受け、セルフメンテナンスを入念に行うことで、20年以上使用できるケースもあります。
インプラントの寿命を短くする原因
インプラントの寿命を短くする要因は、以下のとおりです。
- インプラントが適切に埋入されていない
- 定期的なメンテナンスを受けていない
- 歯ぎしりや食いしばりの癖がある
- インプラント周囲炎になった
- 喫煙習慣がある
それぞれ解説します。
インプラントが適切に埋入されていない
インプラントが適切に埋入されていないと、インプラントの寿命が短くなります。
インプラントは顎の骨と強く結びつくことで、天然歯と同様の噛む力を手に入れられる治療です。
しかし、埋入位置や深さが適切でないと、顎の骨とうまく結合できません。また、手術の際に過度に骨にダメージを与えると、インプラントの結合がうまくいかず脱落の原因となります。
定期的なメンテナンスを受けていない
定期的にメンテナンスを受けていないと、炎症が起きてインプラントが脱落するリスクがあります。また、虫歯・歯周病になるリスクが高まり、インプラントの寿命を短くする原因となります。
インプラントは、天然歯と同様に、定期的に歯科医院で定期的にクリーニングをすることが重要です。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、インプラントに過剰な負担がかかるので、インプラントの寿命を縮める原因になります。できるだけ早く改善することが重要で、自力で改善が難しい場合は、歯ぎしりの治療を受けるとよいでしょう。
インプラント治療を受ける際は、歯ぎしりや食いしばりなどの歯に負担をかける癖を改善してください。就寝中など無意識下で行う場合は、マウスピースを着用するなどして対処しましょう。
インプラント周囲炎になった
インプラントの寿命を縮める原因として多いのが、インプラント周囲炎です。
インプラントは人工歯なので虫歯にはなりませんが、周囲の歯茎が炎症を起こすことはあります。また、インプラントは、天然歯に比べて炎症への抵抗力が低く、一度細菌に感染すると、急速に悪化します。
ふだんからメンテナンスをしっかりと行い、予防することが重要です。
喫煙習慣がある
タバコには、歯茎の血流を悪くする成分が多く含まれています。歯茎に栄養が運ばれず、インプラントの寿命が短くなるでしょう。
歯茎の血流が悪くなると、免疫細胞の供給も滞ります。インプラント周囲炎になるリスクが高まり、インプラントが脱落するリスクがあります。
インプラントの寿命を少しでも延ばしたい方は、禁煙するとよいでしょう。
インプラントの寿命を延ばすためには
インプラントの寿命を延ばす方法は、以下のとおりです。
- 治療技術の高い歯科医院を選ぶ
- セルフケアを徹底する
- 食生活に気をつける
- 歯科医院で定期的にメンテナンスを受ける
それぞれ解説します。
治療技術の高い歯科医院を選ぶ
インプラントの埋入位置は、インプラントの寿命を左右する重要なポイントです。少しでもインプラントの寿命を延ばしたい場合は、治療技術の高い歯科医院を選びましょう。
インプラントの埋入位置が数mmずれているだけでも噛み合わせが悪くなり、インプラントの寿命が縮まるケースも多いです。経験が豊富で治療技術が高い歯科医院でインプラント治療を受ければ、適切な位置にインプラントを埋入してもらえるでしょう。
治療技術の高い歯科医院を選ぶ際は、医師の実績や経歴、口コミなどをチェックしてください。
セルフケアを徹底する
セルフケアを徹底することで、インプラントの寿命を延ばせます。インプラント周辺に歯垢や歯石などが溜まると、インプラント周囲炎になるリスクが高まるので注意してください。
インプラントと歯茎の境目には、特に汚れが溜まりやすいので入念に磨く必要があります。歯間にも汚れが溜まりやすいので、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使って汚れを除去しましょう。
食生活に気をつける
食生活は、口内だけでなく全身の健康に影響を与えます。バランスのよい食事を摂って全身の健康状態がよくなれば、免疫力や抵抗力が向上するでしょう。
免疫力が向上すると、虫歯や歯周病、インプラント周囲炎になるリスクが低減します。インプラントにトラブルが起きる可能性が下がるため、インプラントの寿命を延ばすことにつながるでしょう。
歯科医院で定期的にメンテナンスを受ける
セルフケアだけでは落とせない汚れがあります。歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、セルフケアでは落とせない汚れを除去してもらうことで、インプラントの寿命を延ばせます。最低でも6か月に1回の頻度で、歯科医院の定期メンテナンスを受けましょう。
インプラントの土台が緩むなど、トラブルが起きる可能性もあります。定期的にメンテナンスを受けてインプラントの状態を確認してもらいましょう。
インプラントの寿命がきたらどうする？
インプラントの寿命がきたら、インプラントの状態に合わせて調整や修理、作り替えを行います。義歯部分が摩耗しているだけの場合は、義歯を作り替えます。インプラント体と義歯部分を繋ぐアバットメントに問題がある場合は、アバットメントのみ交換することもあるでしょう。
インプラント周囲炎が重症化してインプラントの寿命がきた場合、歯周組織に大きなダメージを与えられている可能性があります。インプラント周囲炎を治療したあと、再手術が必要になるケースもあるでしょう。
まとめ
今回は、インプラントの寿命、インプラントの寿命を短くする原因、インプラントの寿命を延ばす方法をご紹介しました。
インプラントの寿命は、一般的に10〜15年程度とされています。適切にメンテナンスを行うことで、20年以上使用している方もいらっしゃるでしょう。
インプラントの寿命を短くする要因は、インプラントが適切に埋入されていないこと、定期的なメンテナンスを受けていないこと、歯ぎしりや食いしばりの癖があることなどが挙げられます。インプラント周囲炎になった場合や、喫煙習慣がある方もインプラントの寿命が短くなる原因になるでしょう。
今回の記事を参考に、インプラントについての理解を深め、インプラントの寿命を延ばせるように意識して生活してください。
インプラント治療を検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
奥村 亮司
